『ギター殺人者の凱旋』ジェフ・ベック

JEFF BECK 『BLOW BY BLOW』
JEFF BECK – guitars
MAX MIDDLETON – keyboards
PHIL CHENN – bass
RICHARD BAILEY – drums & percussion
1. YOU KNOW WHAT I MEAN
2. SHE’S A WOMAN
3. CONSTIPATED DUCK
4. AIR BLOWER
5. SCATTERBRAIN
6. CAUSE WE’VE ENDED AS LOVERS
7. THELONIUS
8. FREEWAY JAM
9. DIAMOND DUST
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ジェフ・ベック・グループの『トゥルース』や『ベック・オラ』、強力ロックトリオBBAのアルバムでジェフ・ベックの凄さは充分わかっているつもりでしたが、ボーカルなしのインストゥルメンタル・アルバムで、またロックファンを驚かせてくれました。
レゲエ風のリズムにトーキング・モジュレーターを使った「シーズ・ア・ウーマン」、緊張感溢れる熱いセッションを繰りひろげる「エア・ブロワー」、哀愁のメロディーにギターの音色が秀逸な名曲「哀しみの恋人達」と、バラエティーに富んだ内容と抜群のテクニックで聴くものを飽きさせません。
「フリーウェイ・ジャム」ではベースの印象的なフレーズにのせて縦横無尽に弾きまくるジェフのギターが最高にクールです。リチャード・ベイリーのドラムスとマックス・ミドルトンのキーボードのコンビネーションも抜群で、随所に切れ味の鋭さと主役を引き立てる技を見せてくれます。
日本が誇るギタリスト、チャーこと竹中尚人がジェフのところへ遊びに行って眼の前で彼のプレイを見たときに、「いったいどうやって弾いてるのかよく分からなかった」とある雑誌のインタビューで語っていました。プロのギタリスト達が口を揃えて上手い、という彼こそが本当の天才プレイヤーだと思います。
『ギター殺人者の凱旋』というタイトルは如何なものか、と当時は思いましたが、ロック好きがギターの神業に殺されるのなら本望というところでしょうか。
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『ONE OF THESE NIGHTS』EAGLES

ドン・ヘンリーとグレン・フライが作ったタイトル曲「呪われた夜」のイントロが秀逸で、何度聴いてもいいなと思います。他にも「ハリウッド・ワルツ」や「いつわりの瞳」、「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」など名曲満載。ジョー・ウォルシュをメンバーに加えて大ヒットした『ホテル・カリフォルニア』前夜の忘れられない作品です。
本作からドン・フェルダーが加入、このアルバムを最後にカントリー・ロックの核となっていたバーニー・レドンがバンドを抜け、記念碑的作品の次作へと繋がっていきます。メンバーの入れ替わりでバンドが変わるのはよくあることですが、どのアルバムも楽曲の水準が高いのがイーグルスです。75年に発売された『グレイテスト・ヒッツ 1971-1975』はアメリカ国内での売上が歴代1位の大ヒットとなっています。
『WISH YOU WERE HERE』PINK FLOYD

邦題はシンプルに『炎』ですが、原題のほうが泣かせてくれますね。あなたがここにいてほしい…というタイトル曲は、心を病んでバンドを離れてしまったシド・バレットの為に書かれたと言われています。シンプルなギターで始まるイントロから最後まで、とにかく心に染みるいい曲です。このジャケットもピンク・フロイドではお馴染みのヒプノシスが手掛けました。
レコーディング中にスタジオに現れたシド・バレットの変わり果てた姿を見たメンバーが絶句したというエピソードが有名ですが、ピンク・フロイドのメンバーとシドが会ったのはこれが最後でした。『WISH YOU WERE HERE(炎〜あなたがここにいてほしい)』は、シドに捧げたオマージュとなっています。
『PHYSICAL GRAFFITY』LED ZEPPELIN

圧巻の2枚組大ボリューム。分かりやすいヒット曲は生まれませんでしたが、ツェッペリンの多様な音楽性が楽しめる作品です。全編を通してジョン・ボーナムのドラムが強力に響くのが印象的。ハイライトは8分を超える大作、ヘヴィーで独特なアレンジがクセになる「カシミール」ですね。
ジミー・ペイジの「ダドガド(DADGAD)チューニング」のギター、ジョン・ポール・ジョーンズのメロトロン、ジョン・ボーナムのヘヴィーなドラミング。ロバート・プラントは“ツェッペリンを定義する曲は何かと聞かれれば、それは『カシミール』だ”と語り、メンバー全員がこの曲を「自分たちの最高傑作の一つ」と公言していたそうです。
『BORN TO RUN』BRUCE SPRINGSTEEN
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“ザ・ボス”ことブルース・スプリングスティーンの会心作。あまりにも激しく歌いすぎて倒れてしまうという“酸欠ライブ”が当時有名で、この頃の彼が一番カッコいいです。エリック・メオラというカメラマンが撮ったモノクロのジャケット写真も素晴らしい。ジャケット写真で見切れているのはサックス奏者のクラレンス・クレモンズで、タイトル曲でもサックスを吹いています。
「BORN TO RUN」の舞台はニュージャージーの工業地帯で、ここから抜け出したいともがく若者の焦燥感を歌っています。“俺たちのような流れ者は、走るために生まれてきたんだ”という歌詞がアウトサイダーたちの心を掴んだということですね。生きるために走り続けるという意味合いの原題と「明日なき暴走」という刹那を感じる邦題とは若干ニュアンスが異なるようです。
『A NIGHT AT THE OPERA』QUEEN
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クイーンの評価が定まった代表作『オペラ座の夜』。多重録音で作り込んだ劇的な展開を見せる名曲「ボヘミアン・ラプソディ」は絶対に他のバンドには出来ない、と言うかやらない曲でした。ラミ・マレックがフレディ・マーキュリー役を熱演した同名映画も大ヒットしましたね。ベースのジョン・ディーコン作の「マイ・ベスト・フレンド」も、ホッとする良い曲です。
このアルバムは複数のスタジオを使って4~5ヶ月の期間で、当時の金額で約4万ポンド(現在の価値に換算すると8000万円以上)かけて制作されました。その甲斐あってシングル「ボヘミアン・ラプソディ」は全英で9週連続1位・アルバムは初の1位を獲得、アメリカやヨーロッパでもヒットして世界的なバンドへと上り詰めていきます。
『Toys in the Attick』AEROSMITH

アメリカン・ロックの雄、エアロスミスが放った大ヒットアルバム。「ウォーク・ディス・ウェイ」と「スウィート・エモーション」のヒットで初期の代表作となりました。「ドリーム・オン」とはまったく違うファンキーなテイストが斬新。低迷期に陥ったエアロスミスが80年代後半に復活する種がここで蒔かれてました。邦題は強気に『闇夜のヘヴィ・ロック』!
86年にラン・ディーエムシーが.「ウォーク・ディス・ウェイ」をカバーした際に、スティーヴン・タイラーはバックボーカルで、ジョー・ペリーもギターで参加しています。カバーと言うよりもコラボだったんですね。エアロスミスはその後低迷期を脱して、87年の『Permanent Vacation』は全米で500万枚以上の売上を記録しました。
『THE ORIGINAL SOUNDTRACK』10cc

永遠の名曲「アイム・ノット・イン・ラヴ」収録の名盤。架空の映画のサウンドトラックという設定で、ジャケットも凝ってます。こういう凝り性なところが後にメンバーのゴドレイ&クレームの名コンビによる印象的なミュージックビデオを生み出したのでしょうね。10ccという不思議でユーモラスなバンド名が、そもそも凝った感じです。
1曲目が物語の始まりを告げるような長めの組曲形式なので、これからどう展開するのかと思ったら2曲目が「アイム・ノット・イン・ラヴ」。この時点で別世界へ連れて行かれたような感覚です。多彩な味を持った曲が並んでいて観客が色々なジャンルの映画を楽しむような、そんな作品ですね。
『ATLANTIC CROSSING』ROD STEWART

魅惑のハスキーボイス、ロッド・スチュワートが大西洋を越えてアメリカに上陸というアルバムですね。ド派手な衣装で摩天楼に踏み込むイラストはアメリカ征服を意識してのことでしょうか。ライブで観客の大合唱が起こる名バラード「セイリング」もいいけれど、この人の声にはやっぱりロックンロールが似合います。
プロデューサーはエンジニア出身のトム・ダウド。レイ・チャールズやアレサ・フランクリンのレコーディングに携わった人で、アトランティック・サウンドの立役者とも呼ばれる人です。レコーディングにはマッスル・ショールズのミュージシャンたちが起用され、ロッドが望んでいたソウルフルな大人のロックを完成させました。
※マッスル・ショールズはアラバマ州北部にある小さな街で、マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオとフェイム・スタジオという有名な2つのスタジオがある場所です。ここにはブラックミュージックの名盤を支えた、ザ・スワンパーズと呼ばれるスタジオ専属の腕利きミュージシャンたちがいました。
『SUNRISE』ERIC CARMEN

元祖パワーポップ・バンド、ラズベリーズ解散後のソロデビュー作。タイトル曲の「サンライズ」や「恋にノータッチ」、大ヒット「オール・バイ・マイセルフ」など、ポップな名曲を多数収録でさすがはエリック・カルメン。甘いマスクに甘い声ですがバラードを歌っても良し、シャウトしても良し、シンガー・ソングライターとして優れた人だったと思います。
エリック・カルメンは元々ピアノの神童で、幼少期からピアノを学んで音楽理論もマスターしていたそうです。ビートルズを聴いてロックに目覚め、短期間でギターをマスターしてラズベリーズを結成。「オール・バイ・マイセルフ」にはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の主旋律が歌メロに組み込まれていているそうで、今回調べてみるまでまったく知りませんでした。
1975年(昭和50年)の日本
主な出来事:田部井淳子が女性初のエベレスト登頂に成功。日本人女性のみで構成された登山隊だったそうです。テニスの沢松和子がウィンブルドンの女子ダブルスで優勝したのもこの年で、女性の活躍が話題になりました。また、イギリスのエリザベス女王が国賓として来日。身近なところではコクヨのキャンパスノート(Campus)がこの年に発売されてロングセラーになりました。
テレビ・映画:アニメ「一休さん」や長寿クイズ番組「パネルクイズ アタック25」が放送開始。映画ではポール・ニューマンとスティーブ・マックイーンが共演したパニックムービー『タワーリング・インフェルノ』、高倉健が犯人役を演じた『新幹線大爆破』、ロマン・ポランスキー監督、ジャック・ニコルソン主演の『チャイナタウン』、バート・レイノルズの傑作『ロンゲスト・ヤード』などが公開されています。
ヒット曲:布施明は「シクラメンのかほり」で日本レコード大賞を受賞、岩崎宏美は伸びやかな歌声で「ロマンス」をヒットさせました。宇崎竜童率いるダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」はセリフがメインという変わったロックンロールで、作詞は宇崎のパートナーでもある阿木燿子でした。大ヒットしたのが沢田研二の「時の過ぎゆくままに」で、作詞者の阿久悠も“この曲は自らの代表作のひとつだ”と語っています。
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